『AIとBIはいかに人間を変えるか』波頭亮
『AIとBIはいかに人間を変えるか』波頭亮
先ほど読了。
ベーシックインカムについては、ここ最近のMy Issueだ。
今のところ、私はベーシックインカム賛成派だ。
本の内容については、AmazonReviewを参考にしてみて欲しい。
多くの方が書かれている通り、丁寧に且つ的確に論旨がまとめられている良著だ。
波頭氏は、マッキンゼー出身で論理や統計、経営戦略についての著書を多数書いている。
この著書の中でも論理展開は抜群!流石の一言!
この分野に興味があって、お子様がいる親御さんにも、オススメします。
ここでは、内容については言及しません。
私のベーシックインカムについて私論。
波頭氏の著書にも明確には示されていなかったですが、
私がベーシックインカムを賛成する一つに、
「空気」が変わることにある。
この「空気」とは、社会の「空気」であり、共同体の「空気」である。
更には、会社の「空気」であり、家庭の「空気」である。
一つ例を出してみると、
人口減社会に対して有効な可能性が高い、という点が言える。
つまりは、「ベーシックインカムを導入すると子供が増えるんじゃない?!」ということ。
成熟社会になると必然的に少子化になる事実がある。
一方で少子化になる要因は、経済的な問題だけでなく、
女性自身のキャリア問題や育児に対するサービス多様性の欠如等もある。
現代では、離婚の問題も重要な課題となりつつある。(4組に1組は離婚する時代だ)
上記の問題は、社会、会社制度、社会サービス等に繋がっている。
子供を産むというのは、人生における究極のハイリスクハイリターンなのだ。
金融資産や住宅ローンについては、様々な識者がハイリスクハイリターンについて言及し、
時代によって議論され尽くされている。
しかし、出産や育児についてのハイリスクハイリターンについては、語られていないように思う。
出生前診断が一般的になりつつあり、リスクについての軽減はあるかもしれないが、
健康に生まれてきたとしても、事故や事件、受験、ママ友問題、経済的、精神的な問題は、
減ること無く、育児ステップのどの段階でも発生する。
この様々な問題に対して、リスクは極力軽減した方が良いという判断をしている人もいるだろう。
しかし、ベーシックインカム導入する事による(もちろんそれだけではないが…)生活水準の安定は、
出産や育児への前向きな「空気」が醸成される気がする。
それは、出産や育児に伴う夫婦の不安は、時代の「空気」が影響していると考える。
著書の中でも「やりたいことがやれる社会」への変化は、ベーシックインカムの特徴だ。
フリーライダー問題や財源問題以前に、私はベーシックインカムの魅力は、
「空気」の醸成や変化な気がする。
ベーシックインカムによる安心は、若者には新たな「空気」を提供できる気がする。
そして、それをこの超高齢化社会且つ低成長社会に直面している日本にとっては、
有効だと確信している。
震災の時にも、日本人は混乱せず、列を作って並んだ。
この日本人にとっては当たり前の作法が、海外から絶賛された。
この日本人の慎ましさは、ベーシックインカムの制度に合っている。
新たな時代の「空気」を醸成する為にも、ベーシックインカムの導入実験を日本で進めて行くことが
私の子供世代にとっても有効な気がして止まない。