度々書いているが、iPhone一台で何でもできる時代だ。
明らかに世の中はデジタル化され、その恩恵を受け、様々な手間が省けた生活を送っている。
馬車が車に、洗濯板が洗濯機に、練炭がガスや電気に、カメラがスマホに、CDがデジタル配信に。
この先数十年の間、テクノロジーによる革新は進む。
更にモノからコトへ、所有からシェアリングへ、様々な変化が起こっている。
ノスタルジーに浸る気はないが、感性や重みが軽くなっていると感じる。
良く言えばシンプル。悪く言えば軽薄。
情報に埋もれ、手法が溢れ、ノウハウがシェアされ、消えていく。
エレキギターをアンプに繋いで初めて弾いたり、
ノーベル賞を受賞した作家の純文学にあるセックス描写にドキドキしたり、
アイドルのポスターを買ってきて部屋に貼ったり、
CDを買ってきて、ビニールを取り、プレーヤーにのせ、歌詞カードを見ながら、スタートボタンを押す時のワクワク感だったり、
ビデオを借りてきて、部屋を少しだけ暗くして、デッキに入れ、鈍い音がして再生され、広告が流れてから本編映画がスタートする感じだったり。
肉感としてあった動作が減っている。
触れる。
動く。
持つ。
押す。
感じる。
一連の動作が簡略化され、「感じる」が弱ってる気がする。
年をとったせいなのか、デバイスやチャネルのせいなのかは分からない。
個性は多様化されていると言われている。
私は逆に画一化されていると感じる。
手法からは何も生まれない。
益々企業や個人のブランド化が重要となる。
シンプルと軽薄は全然違う。
ブランド化するには、シンプルでないといけない。
ブランドisシンプル。
シンプルisブランド。
Brand is Simple. Simple is Brand.
もっと得体の知れない核に近づき感じたい。